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朝のりんごは金!11月5日は「りんごの日」November 5 is "apple day"

雨が多い秋が過ぎ、冬の訪れを感じる季節になる頃。スーパーの果物売り場が鮮やかな赤い色に染まります。
りんごの季節がやってきました。11月5日は「いいりんごの日」。青森県で2001年に制定されました。

「1日1個のりんごは医者を遠ざける」「朝のりんごは金」と、昔からことわざで言われているほど栄養効果があるりんごと思いきや、いちご、柿と比較した食品成分表を見てみると特に目立つ栄養成分はないように思えます。ビタミンCが多そうなイメージですが、いちごや柿のほうが多く含まれています。どうやら、りんごの栄養効果は他に秘密がありそうです。その前に、りんごの歴史について少し触れておきましょう。

りんごが初めてこの世に登場したのは、皆さんご存知のアダムとイヴのりんごではないでしょうか?
りんごの発祥はコーカサス地方とされています。既に約8000年前(日本の縄文時代)、トルコではりんごが栽培されていた証拠が発掘されています。その後、りんごの栽培はヨーロッパ、アメリカへと伝わったとそうです。りんごのもとになる苗は、明治時代にアメリカから宣教師によりもたらされ現在に至り、数多くの種類が確認されています。りんごは世界では約15000種、日本では約2,000種あると言われています。 (全国農業協同連合会 青森県本部より)

◇世界的なりんごのブランドは日本生まれの「ふじ」

「世界で一番有名なりんごと言えば?」という質問に「企業のApple」と答える人が多いそうですが、世界で一番栽培されている有名なりんごは日本が誇る青森生まれの「ふじりんご」。日本でも収穫量の約5割のりんごがふじりんごです。
ふじりんごのように、生で食べて美味しいりんごに人気が集まっていますが、昔のように酸味が強く加熱することで美味しさが増す紅玉などのりんごを見る機会が減ってしまったのは残念です。

さて、りんごを使ったスイーツと言えばアップルパイ。国によってアップルパイの特徴が違います。
・アメリカではアップルパイは代表的なお袋の味ですが、実はアップルパイの発祥はイギリスです。酸味が強いグラニースミスというりんご、シナモンなどの香辛料を使って焼き上げます。ゴロっとしたりんごがたっぷり入ったボリューミーなアップルパイです。アップルパイをあたため、バニラアイスクリームを添えて食べるのがアメリカ流です。
・フランスではパイ生地の上に、スライスしたりんごを並べて焼き上げます。シナモンは使いません。
・オーストリアおよびドイツではシュトゥルーデルというシーツのような大きなうすい生地でリンゴを巻いて作るアップルシュトゥルーデル。映画イングロリアス・バスターズにも登場したスイーツとして有名です。

◇りんごの栄養効果はポリフェノールと食物繊維

りんごポリフェノール
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」と言われるほどのりんごの栄養効果について。食品成分表では見えない成分のひとつが「ポリフェノール」です。
ポリフェノールは植物の色、苦味、渋味など成分になっています。身近にあるポリフェノール成分はブルーベリーのアントシアニン、お茶のカテキン、トマトのリコピンなど、生活習慣病の予防やダイエット、美容にも役立つことが知られています。
りんごにもポリフェノールが含まれています。「りんごポリフェノール」はカテキンが複数つながったプロシアニジンと呼ばれる成分で強い抗酸化力があります。りんごの赤い色は、プルーベリーなどで知られているポリフェノールの一種のアントシアニンです。ポリフェノールを積極的に摂るなら、皮ごと召し上がってください。

食物繊維
食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があり働きが違います。水溶性の食物繊維は胃と腸で働きます。
脂肪の吸収を遅らせる、糖の吸収をゆっくりさせる、便の量を増やし大腸内で便を早く通過させるなどの働きがあります。
りんごにはペクチンという水溶性食物繊維が含まれています。りんごに砂糖を加え煮込んだ後、冷めるとプルプルとしたゼリー状のものが出来ます。それがペクチンです。
ペクチンにはコレステロールを下げる働きがあります。また、ビタミンCの効力をUPさせるので美容にも効果が期待できます。
そしてりんごには食物繊維と一緒に摂ることで効果が期待できるオリゴ糖が含まれています。オリゴ糖は腸内のビフィズ菌を増やし悪玉菌を減らし腸内環境を整えます。

※胃が弱っている時は、りんごの酸味か刺激になることがあるので注意しましょう。りんごは健康に良いイメージですが、食物アレルギーの特定原材料20種類の中に入っています。食べると喉がイガイガするなど、近年増えている口腔アレルギーは新しい食物アレルギーのタイプで原因は果物や野菜。幼児・学童・成人の女性に認められます。

◇1日1個のりんごで、1日の果物摂取量がまかなえます

1日の果物摂取の目標は200gです。りんご1個は約200gなので1日1個のりんごで摂取量を維持できます。

“・平成22年は、野菜摂取量の平均値 282g。果物摂取量100g未満の者の割合が61.4%
・平成34年度の目標は、野菜350g、果物200g。果物摂取量100g未満の者の割合を30%に。”

出典:厚生労働省栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の改善に関する目標より

1日の果物摂取の目標は200gです。りんご1個は約200gなので1日1個のりんごで摂取量を維持できます。
日本ではりんごの1世帯当たり年間の購入数量は12.4kg(農林水産省 平成28年産りんごの結果樹面積、収穫量及び出荷量より)です。1世帯当たりの平均が2.47人なので年間1人当たり約5kg。りんごの種類にもよりますが1個当たりが250gとすると年間約20個になります。
ちなみにドイツで最も消費される果物はりんごで、1人当たりの年間消費量は 19.5kg(ドイツ日本食品消費動向調査 - ジェトロより)です。

◇おすすめのりんごの召し上がり方

加熱をした方がりんごに含まれているオリゴ糖の活性度が高まります。スライスしたりんごを電子レンジで1分くらい加熱してからヨーグルトに加えてみましょう。カットしたりんごにレモン汁をかけると酸化による色の変化を防ぐことができます。
毎日の朝食にりんごを!! オリゴ糖+りんごの食物繊維+乳酸菌で簡単な腸元気メニューになります。

【監 修】

■フードディレクター・栄養士
藤原たかこ先生
オーガニック・健康食品会社にて商品企画開発・販売促進、料理教室を担当すると共にパン、デリカテッセンの商品開発、マクロビオティック、アンチエイジングレシピをユーザー向けに提供。コラム執筆、女性の美と健康をサポートするためのレシピ商品を使ったレシピなどを、雑誌・WEBマガジンに提供するなど活躍中。著書「"効く"レシピ」。

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