栄養士監修、青汁や青汁を使ったレシピまでいろんな情報をお届け!

7月27日は「すいかの日」熱中症予防にはすいか

昨今の天気予報で、36℃、37℃という数字を見ても驚かなくなっているほど、酷暑が続いています。
今年は特に、身を守るための暑さ対策と熱中症対策が重要です。
まだ7月だというのに暑さに疲労困憊し、既にひと夏を過ごしてしまったような錯覚をしてしまいます。

◇夏の野菜や果物で体を冷やす

既に本格的な夏バテに突入している方も多いのではないでしょうか?
昔から、旬のものを食べることは体に良いと言われています。
夏に旬をむかえる、瓜科のトマト、きゅうり、なす、すいかなどは、水分をたっぷり含み、体を冷やすので、火照った体を内側から冷やしてくれます。
こまめに水分摂取を行うことは大切ですが、同時に食事の際の水分摂取も必要です。
例えば、朝食にトマトジュースをプラスすれば、水分と一緒にビタミンやミネラルも補給できます。
さて、夏の代表的な果物と言えば、瓜科の「すいか」ですね。

7月27日はすいかの日です。
すいかの縦縞模様を綱にたとえ、「7」「27」を「夏の綱」と読む語呂合わせから記念日に定められました。
すいかと聞いて思い浮かぶのは、緑の地に黒い縞模様だと思いますが、このような品種が広まったのは昭和初期以降で、
それまでは黒、無地皮だったようです。
「統計局 今日は何の日」より

すいかは漢字で西瓜と書きますが、これは中国の先、西の方面から伝わったことから、西瓜になったそうです。
すいかはもともとアフリカの砂漠地域が原産と考えられています。水が貴重な砂漠地帯では、すいかを水分がわりに利用していました。

◇日本のすいかの生産地トップ3は、熊本、千葉、山形

すいかは熊本県をスタートし、産地が北上していきます。ゴールは北海道です。
果物売り場では、すいかの産地が北へと移り変わる頃。夏の終わりを告げられているようで、毎年少し寂しい気持ちになります。
すいかは、各地にブランドすいかがありますが、特に注目されるのが外側は真っ黒、中は濃い赤色の北海道の高級すいか「でんすけすいか」ではないでしょうか。
その理由は驚きの値段です。毎年初競りが話題になり、今年は1玉55万円でした!
でんすけすいかの旬の最盛期は、1玉5000円から1万円で店頭にて販売されるので、贈答用に喜ばれるようです。

◇すいかは、約9割が水分

すいかには、どのような栄養が含まれているのでしょうか?
赤色のすいかと黄色のすいかの栄養成分値を比較してみました。

「すいかの栄養的な特長」
・9割近くが水分です。Mサイズのすいか1玉が5kgだとすると、食べられる部分は約3kg。水分は約2.7kgも含まれています。
すいかを英語ではwater(水)+melon(うり)を合わせた言葉watermelonと言いますが、正に水のフルーツです。
・皮の緑の部分は、クロロフィル(葉緑素)という成分です。
・赤色と黄色の違いはリコピンです。
リコピンは、トマトに含まれている強い抗酸化成分として有名ですが、赤色すいかにもしっかり含まれています。
(黄色すいかには、リコピンが含まれていません)
・リコピンには、紫外線を浴びた後のメラニンの生成を抑制してくれる働きがあり、様々な美肌効果も期待されているので、夏は積極的に摂りたい栄養成分です。
リコピンは、油と一緒に摂ることで、吸収が良くなります。
すいかと塩はあっても、すいかと油は、全く想像もつきませんし、多分、召し上がった経験はほとんど無いと思います。
そこで、ご提案です!「リコピンたっぷり!すいかとトマトのスムージー」はいかがでしょうか?
作り方は簡単です!
トマトジュースとすいかを一対一の割合で用意します。
トマトジュースと種を取ったすいかをミキサーに入れて攪拌(かくはん)します。
すいかをマッシャーやフォークでつぶし、トマトジュースと合わせてもOKです。
あとは、オリーブオイル(アマニオイル)を小さじ1/2杯、塩少々で味付けすれば出来上がりです。

◇すいかの独自成分、シトルリン

すいかには、シトルリンという成分が含まれています。
野生のすいかは、砂漠という厳しい環境を生き抜くために、シトルリンが大切な役割をしています。
シトルリンは、日本の学者がスイカから発見したアミノ酸成分です。血管の健康に役立つことが知られています。
また、むくみの予防効果も期待されているので、水分、塩分、糖分などの摂り過ぎた時、ちょっとむくんでいるなと感じたら、すいかを召し上がってみてください。
すいかを食べた後、「トイレが近い」と感じることはありませんか?
すいかは水分が多く、利尿作用を促す栄養成分が含まれているからです。気になる方は、夜すいかは控えましょう。

【監 修】

■フードディレクター・栄養士
藤原たかこ先生
オーガニック・健康食品会社にて商品企画開発・販売促進、料理教室を担当すると共にパン、デリカテッセンの商品開発、マクロビオティック、アンチエイジングレシピをユーザー向けに提供。コラム執筆、女性の美と健康をサポートするためのレシピ商品を使ったレシピなどを、雑誌・WEBマガジンに提供するなど活躍中。著書「"効く"レシピ」。

 関連記事一覧 AND MORE